読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

應援團戦記

大学応援団の日々を綴るブログ…あなたの大切な思い出は何ですか?

伝統は誰が為に

 

f:id:ina_1992:20161025115531j:plain

* 昭和39年1月3日、中央大学が史上初の箱根駅伝6連覇。当時の大会新記録( 11時間33分34秒 )での快挙だった。

 

 

 無情なる予選会 

更新が滞っています。仕事が山積の上、そろそろ書くことも限定されてきた。書いても時間がなく推敲が進まない (泣)…悲しいけど全部事実です。

 

そんな矢先、今年も箱根駅伝予選会が行われました。50校が出場して10校のみが得られる出場権。誉れも高い 深紅の C もその中に。

出場回数、連続出場回数、優勝回数…全てが最多を誇り、今も燦然と輝く6連覇の偉業。これは国内スポーツ史に於いても、二度と破られない記録のひとつと言われています。しかし近年の成績が懸念された母校は、連続出場が87回で途絶えました。

 

大会前から “ 伝統校 ” を強調され、重圧の中で走り続けた選手たち。結果責任を背負った彼らは、卒業生の落胆と世間の同情を一身に浴びました。レース後に憶測交じりで報じられたのは、過去へ遡っての戦犯さがしと、時勢からの齟齬。大学駅伝はドラマ性が誇張されやすい種目。報道の多くは、視聴者や読者が望むものに色付けされた論調でした。

凋落の名門校 vs 初出場の悲願に燃える新興勢力。そんな両者が演じる当落線上の攻防…この構図は分かりやすいし、何よりも絵になる。土俵の異なる例えかもですが、PL学園野球部に関する報道と重なる空気を見ていた気がします。ついでながら…物議を醸した 喝!が芸風の老害は語るに値しません。

報道の見出しに釣られる僕も僕ですが、『 伝統って何なのか?』と改めて考えるようになりました。

 

 

 旧き良き日に 

応援団に限った話じゃないけれど、卒業生たちが『 ワシらの頃は… 』と切り出すのは常套句。僕らが現役だった '90年代後半、我が校は予選会とは全く無縁。本気で優勝を狙うチームでした。

当時の大会は15チーム制。山梨学院と神大が頭一つ抜けていた頃です。二校に追随するのは 中央、早稲田、順天堂、日大、駒澤…。現在のように新興勢力の急激な台頭は少ない。僕が初めて迎えた箱根駅伝では、我が校は32年振りの総合優勝も果しています。

万年4位の中央 ” と揶揄され続けたことすら、良き時代の証左と言えるかもしれません。

 

現在の出場枠は 20校 + 学連選抜。かつては常連校ゲームと諦めていた大学群が、こぞって駅伝に本腰を上げるに至っています。その結果、増枠では補えない程に苛烈な競争へと発展しました。大会のレベルはかつてない無い程高い。各チーム間の実力も伯仲。往時を懐かしむ僕らの頃とは、状況が異なります。伝統を引き合いに今と昔を比較することは難しい。

 

f:id:ina_1992:20161025120218j:plain

* 昭和30年代前半の応援風景。信じがたい事だが、各校共にランナーと並走応援が当り前だった。ジブリ映画に出て来そうな風情です。現在なら乗車積載方法違反の為、お巡りさんの出番となり停学 & 休団は必至。

 

 

頭文字 C 

多くの大学応援団にとって箱根駅伝は特別な戦いです。それは全国の耳目を集めるからだけじゃなく、幹部引退の花道だから。我が団の歩みも、大学が誇る箱根駅伝の歴史そのままと言っていい。今年の4年生たちは戦後初めて、箱根の応援に立つことのない世代となりました。

そして学生スポーツに関心が薄い卒業生にとっても、今回の予選結果は母校を感じる出来事だったのではないかと思います。箱根の本戦に出場することが如何に難しいのか。それを守り続けた選手・大学の努力と情熱、そして改めて顧みられる過去幾度の栄誉…。

『 ウチの大学は凄かったんだ 』と。

 

確かに伝統の二文字は美しく圧倒的です。花形を謳われつつも、その重責を担う陸上部。彼らは大学や後援会から支援を預かる立場上、素直な思いを吐露する場は限られる。そして結果だけで断じられてしまう。

そんな時に “ 伝統 ” は無慈悲な物差と化し、最近の中大は…などと 僕らおっさん達に格好の懐古談を提供してしまうのかもしれません。

 

けれど箱根駅伝に思いを寄せる者は数知れない。人は選手の頑張りに心打たれ、己を重ねる。僕もまたその一人。それが母校なら尚更です。彼らが苦しいとき、僕らも苦しさを感じる。今ひとたびの箱根へ臨む道のりは険しく、長い長いロードになるだろう。

伝統の関頭に立ち、苦境から這い上がらんとする母校の陸上部。新しい選手のスカウトも大切かもしれない。でもこの悲憤を知る選手達にこそ、あの場所を走って欲しい。そう強く願います。期待をプライドに変えて、C の伝統を作る時は今。

 

自己満足もいいところですが、本章の最後に “ 全日本学生応援団連盟 連盟歌 ” の一節を呈します。このままだと駅伝ブログになってしまうので…

 

 たゆまず励め 選手らよ  

 勝利の陰に応援の 秘めたる意気を忘るゝな

 凱歌と共に涙する 此の感激を誰か知る …

 

 

★ 参考文献 ★

 ・『 第72~75回 東京箱根間往復大学駅伝競走 大会パンフレット 

    1995~1998年12月 関東学生陸上競技連盟

 ・『 箱根駅伝 迸る汗と涙の記憶 

    1999年12月 日本テレビ放送網

 ・『 箱根駅伝 熱き思いを胸に襷がつないだ80年間 

    2004年12月 ベースボールマガジン社      

 

 

* 少しだけお知らせです。

知人が教えてくれたのですが、スマホの一部機種で表示の不具合( 文字が画面ぎゅうぎゅう詰めで表示されてしまう )があるようです。僕は PCでの表示を前提に、文章量や段落、ページ全体のレイアウトを構成しています。スマホからご覧の方は、はてなブログが自動的に変換したページデザインで表示されます。

システム等には全く疎いため、修正も望めません。ご了承下さいね。